結露対策

  • 気密性に富んだお宅は要注意
    湿気がもたらす最大の被害は「結露」です。冷たい水をコップに入れると、コップの表面が汗をかきますが、これが結露現象。空気中に含まれている水蒸気が冷たい材質の表面に触れることによって発生します。とくに最近の住宅はアルミサッシ窓などの採用により、気密化が進んでいるため、冬でも煮炊きなどによって発生した水蒸気が逃げ場を失い、寒い朝など結露現象を引き起こします。結露は、家財を汚損させるだけでなく、放っておくとカビやダニの発生源にもなるので注意が必要です。

  • これが結露を防ぐポイント
    《室内での水蒸気の発生を極力抑える》
    * 冬の暖房時にはストーブの上にやかんなどをのせて使わない。
    * 洗濯物をストーブで乾燥させない。
    * 煮炊きをした後は必ず換気をして水蒸気を外に逃がす。

    《各部屋との温度差を少なくする》
    * 暖房時に、一部屋だけを極端に暖めると暖房してない隣の部屋との温度差が大きくなり、内部建具や間仕切り壁に結露が発生しやすくなります。

    《部屋の通風・換気を良くする》
    * 天気の良い日には押入やタンスの戸を開き、風を当てる。
    * 押入にはすのこを敷いて、その上にふとんを収納する。
    * 浴室はもっとも水蒸気が発生するところ。入浴後には必ず窓を開けるか、換気扇を回す。

    • コラム
      窓ガラスの結露は、こまめに拭き取ることが大切。面倒なときは前の夜にガラスに新聞紙を貼っておくと吸い取り紙代わりになります。水を吸い取った新聞紙は、そのまま丸めて窓掃除に。ガラスもピカピカになって、まさに一石二鳥です。


カビ対策

  • まずカビの繁殖条件を調べる
    カビは住まいや衣服をだいなしにするだけでなく、アレルギーの原因にもなります。カビを防ぐには、まずどんな場所に発生するのか、繁殖条件をチェックするのが第一歩です。

  • これがカビの大好物
    湿度…… 湿度70%以上になると繁殖が活発化。梅雨時や秋の長雨時はとくに要注意。
    温度…… 29℃前後がお好み。ただし、40℃前後を好むカビや5℃ぐらいで繁殖するカビもいます。
    栄養源… 5大栄養素すべてが好み。
    汗、食品、木材、畳…室内には好物がいっぱいです。
    空気…… 酸素がないと繁殖しません。とくによどんだ空気が大好物。

  • あの場所、この場所のカビ対策
    《流し台の下》
    ここは湿気の溜まり場。しかも食品のこぼれくずや油汚れなど、カビの大好物がいっぱい。お掃除するときは中をカラにし、住宅用洗剤を吹き付けた後、熱湯で絞った雑巾でよく拭く。掃除が済んだら、しばらく戸を開け放して十分な乾燥を。

    《冷蔵庫》
    とくに汚れやすいのはドアパッキングと汁受け皿。布にぬるま湯か中性洗剤をつけて拭き、さいごに水拭きする。月に一度は庫内全体のお掃除も。

    《浴室》
    入浴後の換気が第一ですが、石鹸の泡も大好物。入浴後は壁などに付着した泡を水シャワーできれいに洗い流しましょう。

    《押入》
    床面にはすのこを置くと空気が循環。さらに、すのこの下に新聞紙を3〜4枚重ねて敷き、週1を目安に交換すると除湿効果 が高まります。

    《下駄箱》
    下駄箱もカビが好む環境。晴れた日には戸を開き、靴を陰干し。箱内もしっかり水拭きを。靴にカビが生えてるときは、まず水を固く絞ったガーゼで拭き、その後クリーナーで磨いてから3〜4時間、風通 しのいい場所で陰干しを。

    《衣類》
    クリーニングから戻ってきた衣服は、一度ポリ袋から取り出して陰干ししてから収納を。


ダニ対策

  • 寝具・畳・カーペットを要チェック
    カビ以上に困るのがダニの発生です。ダニは人を刺すだけでなく、アトピーや喘息などのアレルギーをも引き起こします。繁殖場所をチェック、早め早めに手を打って撃退しましょう。

  • これがダニの大好物
    湿気……… 湿度70%以上になると繁殖。
    温度……… 25〜30℃の場所を好む。
    栄養分…… カビ、ふけ、チリ、食べカスなどが好物。
    隠れ場所…
    寝具・たたみ・カーペット・布製のソファなど。

  • あの場所、この場所のダニ対策
    《寝具》
    ふけ、アカ、汗などが付着しやすい、ふとんや毛布、シーツなどは最もダニが好きな場所。シーツはつねに洗濯し、ふとんもできれば毎日天日干ししたいもの。
    • 《畳・カーペット》
      * こまめに掃除機を
      掃除機でほこりを入念に吸い取ることが第一のポイント。掃除機の使用はダニをキャッチするだけでなく、畳やカーペットの乾燥にも役立ちます。

      * 畳床には防ダニシートを
      防ダニシートを畳床に敷くとダニの繁殖を抑える効果があります。取り替えは2〜3カ月を目安に。また、
      年に数回は畳を上げて、床畳や畳裏のお掃除を。

    • 《ぬいぐるみや観葉植物も要チェック》
      ぬいぐるみは子供のよだれや食べカスなどがつき、ダニが発生しがち。丸洗いできないときは、大きなポリ袋に入れてよくはたき、ダニやほこりを浮き出させ、掃除機で吸い取ります。また、室内の観葉植物は水蒸気の発生源。葉にもほこりが溜まりやすく、これがダニのエサになるのでご用心。


湿気対策の決め手は除湿機

  • 住まいから湿害をなくすには、湿気を取るのがいちばん。数々の湿気追放商品が販売されていますが、その代表的なものが除湿機です。室内湿度をつねに60〜65%にコントロールできるので、結露防止はもちろん、カビやダニの発生も抑えられます。部屋から部屋への移動も簡単なので1台で家中の除湿に使えます。最近はヒーター付の温風乾燥除湿機も登場。雨の日の洗濯物の乾燥や靴の乾燥などにも使えて便利です。


e-mail enoki@enoki.info

Copyright (C) 2001 Enoki Kawara Kougyou K.K. All Rights Reserved.